正直、この本は100選にいれられないのではないか、と思っていた。
表紙から中身まで、すべて白黒。タイトルも漢字だらけだし、絵のタッチはコミカルだけれども話の内容が暗~い感じなのだ。
大人からすると、細かいところまで丁寧に描かれた1枚1枚のページが目を引くし、文章も芝居がかったようで小気味よい。ただ、これ子どもには受けるのか?と心配になったのもまた事実。スパイダーで屋敷で晩餐会ですから、何が起こるかはわかりやすいというもの。
読み終わって、どうだった?と聞くと『もう一回読んで!』の声が。いやぁ、大人が思う子どもの感性は侮りがたいものですね。
ちなみに、絵を担当されているトニー・ディテルリッジさんはマジック・ザ・ギャザリングやダンジョン&ドラゴンズなどのイラストも担当されている方なので、そちらに明るい人も楽しめるはず。ぜひ、お芝居のように子どもたちに朗々と読み聞かせを!
トニー ディテルリッジ (著), Tony DiTerlizzi (原名), 別所 哲也 (翻訳)
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