ギリギリ昭和生まれの筆者が今でも覚えているのは、ケンちゃんラーメンと光GENJIくらいのものである。しかし、この本を読むと『あぁ、こんな感じだった!』という感想が出てきた。半ズボンの男の子、必要以上に甘いお菓子、野良犬や野良猫がまれにいる・・・。
子どもたちは『えぇ!?なんで!?』『違うよ!』と口は挟まないかもしれないが、大人(昭和生まれ)からすると、『いや、まぁそういう時代でしたよね・・・!』という感想になってしまうのだ。
それもそのはず、この本は1987年から2年かけて取材をして、制作された本なので、昭和の香りが満載なのである。作者の観察眼も半端なく、細部に至るまで当時の日本そのものなのである。昔を知る世代も知らない世代も、いろいろな視点で楽しめる。
これは、そういう絵本なのである。
秋山 とも子 (著)
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